眼科の診療

検査室

日帰り硝子体手術

硝子体手術というのは、眼の奥に生じる病気に対して行われる、眼科分野でも最も難しい手術の1つです。
眼球の中には硝子体という透明のゼリー状の組織があり、この中で混濁や出血を生じることにより網膜に光が到達する妨げになることがあります。

また、網膜の中心部(黄斑部)に病的な膜が張ったり(黄斑前膜)、孔があく(黄斑円孔)と歪みや視力低下の原因となります。これらの病気を治療する目的で、眼の中の病的な膜を除去したり、出血や濁りを硝子体と一緒に取り除く手術が硝子体手術です。

近年では、硝子体手術は様々な手術装置、手技が開発され、手術の安全性が高まるとともに、手術成績も向上してきています。

中でも25ゲージの極小切開創より行う小切開硝子体手術は、手術による侵襲が極めて少なくなりました。 そのため、硝子体手術を日帰りで行う施設も、まだ少数ではありますが着実に増えてきています。
当院でも25ゲージ(切開0.5mm)を用いた硝子体手術を日帰りで行っています。

日帰り白内障手術

水晶体の部分が加齢などの原因で濁ってきた状態を白内障といいます。

40歳代くらいから始まり80歳代では、程度の差はあるもののほぼ全ての方にみられます。ものがかすんで見えたり、二重にみえたり、まぶしくなったりします。
白内障手術は、多くの場合短時間で行われ大きな苦痛もありません。傷口が小さいため、手術の安全性もかなり確立され、安心して受けていただくことができます。

白内障の進行による自覚症状の程度は様々です。手術が遅れることで白内障が過度に進行すると、水晶体が固くなり手術が難しくなってしまう場合もあります。適切なタイミングで治療を受けるためにも眼科医による定期的な診察が必要と考えられます。できれば定期的に受診し、ご家族や眼科医とよく相談しながら時期を決められるのがよいかと思います。

手術室

一般眼科

近視・遠視

近視とは調節力を働かせない状態で、平行光線が網膜より前に焦点を結んでしまう状態です。
遠くを見るときは像がぼけて見えますが、近くを見るときには、光りが広がる方向で目に入ってくるため、焦点は網膜に近づき、眼鏡なしでもはっきり見ることができます。

遠視とは調節力を働かせてない状態で、平行光線が網膜より後に焦点を結んでしまう状態です。
近視と異なり、遠くのものも、近くのものもはっきりと見ることができません。ただし調節力が強い小児期には、調節力を最大限に働かせることで、焦点を網膜に合わせることができます。このため視力に異常が見られない場合も少なくありません。

ドライアイ

ドライアイとは、涙の乾きなど涙の異常により、目の表面の健康が損なわれる疾患です。

ドライアイは、大きく2つに分類することができます。
1つは、涙の量が減ってしまう「量的な異常」、もう1つは、涙の性質や涙を保持する能力が変化する「質的な異常」です。
「量的な異常」は、涙の分泌そのものが少ない状態です。
「質的な異常」とは、涙の成分の異常、例えば、脂質成分やムチンと呼ばれるタンパク質成分が少ない、角結膜上皮に問題がある、などの原因により、涙は分泌されていても涙が目の表面に留まらない、すぐに乾いてしまう、といった状態です。

アレルギー検査

私たちの体には、自分の体の成分と違う物、例えば、細菌、ウイルス、食物、ダニ、花粉などが体の中に入ってくるとこれを異物として認識して攻撃し排除する仕組みがあります。これを「免疫」と呼んでいます。アレルギー反応も広くは免疫反応の一部ですが、異物に対して反応する際に自分の体を傷つけてしまう場合をアレルギー反応と呼んでいます。
アレルギー反応を演ずる役者は、たくさんいます。主な役者は、抗原提示細胞、リンパ球、好酸球、マスト細胞などの細胞と、IgE抗体、ヒスタミン、ロイコトリエン、インターロイキンなどのタンパク質や化学物質です。これらの役者たちが、連携してさまざまな種類のアレルギー反応を演じています。

アレルギーの疑いがある人は、何に反応してしまうのか、自分が疑っているアレルゲンの他にも原因はあるのだろうかなどの心配があると思います。
それらをはっきりさせるためには、テストを受けることも重要です。
アレルギーには、さまざまなタイプがあります。
多くは、IgE(免疫グロブリンE)というタンパク質が関わる反応ですが、このIgEの量を数値化した検査や、アレルゲンの除去あるいは負荷の検査になります。
アレルギー検査を受けることでわかるのは、①アレルギー体質であるかどうか、②特異的IgE抗体を有しているかどうか、③アレルギーの原因となるアレルゲンは何か、④血中IgE濃度などです。

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花粉症

花粉症とは、I型アレルギーに分類される疾患のひとつで、植物の花粉が、鼻や目などの粘膜に接触することによって引き起こされるアレルギー反応です。

くしゃみ、鼻水、鼻づまりや目のかゆみなどの症状が現れますが、これらが原因となって起こる副作用、二次的影響も花粉症の方にとっては大きな苦痛です。鼻づまりで口呼吸を続けた結果、喉を痛めてしまったり、薬の副作用で仕事に集中できなくなったりするなど精神的にも大きなダメージを与えます。

眼鏡処方

視力が落ちてきたときに、それが、近視、遠視、乱視、老眼(老視)といった屈折異常によるものなのか、他の目の病気のためなのかどうかについては、眼科専門医でなければ診断することができません。メガネを作る際には、まず眼科へ行って自分の目の状態を診察してもらうことが重要です。もしも目に病気があった場合に、メガネをかければ見えるので大丈夫だと安心していると、治療が手遅れとなって取り返しのつかない状態になる可能性があります。検眼はあくまでも医療行為であり、適確な眼科検査もないまま、メガネを作製、購入することは危険なことなのです。日本眼科医会に会員から寄せられた、医師の処方なしで作製されたメガネの問題点をみると、最も多いものが「眼に病気があるにもかかわらず、メガネを作ってしまったケース」で、報告全体の実に3分の1以上を占めます。

一方、メガネ店の責務は、眼科専門医の処方せんに基づき、適正なメガネを作製し、フィッティング調整することにあります。しかし、時にその作製と調整がきちんと出来ていないこともあります。また、検眼時には仮のメガネ枠でテストをするため、完全なシュミレーションができず、実際できあがってきたメガネが、予想したよりも、強すぎたり弱すぎたりすることもあります。こうした場合は、メガネはなるべく早いうちに正しい装用状態になるように、作製したメガネ屋さんで再び調整をしてもらうことになります。調整などで済まないような場合、レンズの度数変更を眼科専門医が製作した店にお願いすることもあります。メガネ店を選ぶ際には、こうした再調整や処方内容の変更に応じてくれる店を選ぶのが良いでしょう。今、流行のインターネットでのメガネの購入は、こうしたアフターサービスが不確定なのでお薦めできません。

メガネを作る際には、まず眼科専門医を受診し、眼の病気の有無を確かめてから、良心的で信頼できるメガネ店で作ってもらうことが大切なのです。

治療・対応可能な疾患

白内障・緑内障・飛蚊症・アレルギー性結膜炎・花粉症・ドライアイ・眼精疲労・加齢黄斑変性・糖尿病網膜症・その他網膜硝子体疾患・ぶどう膜炎・眼瞼下垂・老眼・眼鏡処方

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緑内障

緑内障とは、本来眼圧が高くなることによって、視神経が障害され、視野(見える範囲)が狭くなったり、部分的に見えなくなったりする病気です。

ほとんどの場合、症状が進行するまで自覚症状がないため、検査(眼圧、眼底、視野など)によってはじめて緑内障と診断されます。
視神経が障害される原因の1つに、眼圧(眼球内の圧力)の上昇があげられます。眼圧は眼球内の房水が増加することで上昇し、視神経を圧迫し、障害を起こします。しかしながら、日本人では眼圧が正常にもかかわらず緑内障を発症する人が多いことが最近分かってきました。
眼圧が正常範囲内で起こる緑内障は、「正常眼圧緑内障」と呼ばれ、日本人に一番多いタイプです。眼圧に対する視神経の抵抗性が弱いためと考えられていますが、視神経の血流障害や遺伝が関係するという説もあります。
わが国で行われた緑内障の疫学調査の結果、40歳以上の人口のうち緑内障患者は5.0%、20人に1人の割合でした。

1度失ってしまった視力や視野は薬や手術によっても回復することはありません。そのため、早期発見と適正な治療によって、視野障害や視力障害の進行をできるだけ抑えることが大切です。

セカンドオピニオン

セカンドオピニオンとは、患者さんが納得のいく治療法を選択することができるように、治療の進行状況、次の段階の治療選択などについて、現在診療を受けている担当医とは別に、違う医療機関の医師に「第2の意見」を求めることです。セカンドオピニオンは、担当医を替えたり、転院したり、治療を受けたりすることだと思っている方もいらっしゃいますが、そうではありません。まず、ほかの医師に意見を聞くことがセカンドオピニオンです。

担当医から説明された診断や治療方針について、納得のいかないこともあるかもしれません。「別の治療法はないのか」と思う場合もあるでしょう。セカンドオピニオンを受けることで、担当医の意見を別の角度からも検討することができ、もし同じ診断や治療方針が説明された場合でも、病気に対する理解が深まることもあります。また、別の治療法が提案された場合には選択の幅が広がることで、より納得して治療に臨むことができます。

病状や進行度によっては時間的な余裕がなく、なるべく早期に治療を開始した方がよい場合もあるので、セカンドオピニオンの準備は現在の担当医に現在の病状と治療の必要性について確認するところから始まります。